見渡した治療室の、ほぼ中央に位置する
ベッドに横たわっている赤ちゃんと
目が合った。
髪の毛は、てっぺんがフサフサに立っていて
顔色は真っ白で、
両目は開いているが、
見るからにクタっとしていて、生気がない。
例えるなら、(弱りきったヒナ鳥みたい
だな…) と心の中で思った。
中には、出生時の体重が1kgにも満たない
小さな赤ちゃんが、誰よりも大きな泣き声で
手足をバタバタさせている。
みんな、様々な事情を抱えながらも、
生命を全うしていた。
(それなのに、こんな弱々しい子も
いるんだな。まぁ、それも現実か…。
さぞかし、この赤ちゃんの親御さんの
胸中は…) などと、まるで他人事のように
思っていた。
その赤ちゃんのベッドの名前を見て
「へっ ?」
2度も、3度も見直した !
そのくたばったヒナ鳥が、
まさに私の長女だったのだ !!!
ほぼ、「初めまして」の感動の瞬間に
我が子に対して、とんでもない第一印象を
抱いてしまった、とんでもない母なので
あった。
きっと、なかなか自分を見つけてくれない
母に (何で、気が付かないかなぁ〜)と
必死で、視線ビームを送っていたのだろう。
娘よ ! 申し訳ない !
(続)
[ 文・絵 乃邑マヒロ ]

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