プラダーウィリー症候群の特徴のひとつに
“筋緊張低下” がある。
長女の首がすわったのは、
生後5カ月から6ヶ月、経ったころだった。
相変わらず、ミルクを飲む量は少なく、
クタ〜ッと寝ていることが、多かった。
目は見えているようだが、
表情が豊かであったり、
強く意思表示をすることもなかった。
そんなある日…。
目を覚ましている長女を、あやしていたか、
あるいは、何かを見たからなのか、
私の中の、記憶があやふやなのだが…。
『初めて、わ、、笑った !』
長女が、初めて声を出して、笑った。
私の方が、驚いてしまった。
が、次の瞬間、あることに気づいた。
(何だ、この子だって
面白いと、笑うんだ。
他の人と、同じなんだ。)
(少ないけど、ミルクも飲むし、
眠くなったら、寝るし、排泄もする。
みんなと同じだ。
他の子と比べて、出来るようになるのが、
遅かったり、苦手なことが、多いだけだ。
ちゃんと魂を持って、
立派にここに存在する、一人の人間だ。
そう思えたとき。
ずっと重くのしかかっていたものが
なくなって、
初めて、前を向くことができた私がいた。
(続)
[ 文・絵 乃邑マヒロ ]

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